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zoom RSS 新米騒動記

<<   作成日時 : 2009/10/16 14:07   >>

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 台風18号が去ってからでも1週間、稲刈りからでは1か月も経ってしまった。今年はぴかぴかに仕上がった新米を、人手に渡して出た半端でちょっぴり味わうことができて、我ながら「うまい」とうなったのだった。

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 騒動の手始めは、カメムシ。クモヘリカメムシといって、おなじみのホームベース型ではなくて幅の狭いものが、軟らかいうちの稲にとりついて、米の汁を吸ってしまう。米粒がいびつで黒ずんでいるのは、かじったのではなくてそのカメムシの仕業。ここ2〜3年毎年悩まされ、どんどん黒粒の割合が多くなっていたので、思い切って出穂前に水に流し入れる防除剤を使ってみた。ついたカメムシを殺すような噴霧タイプの薬剤ではない。タイミングがあるようで、出穂の遅いモチ米には効果が甘く、たくさんのカメムシにとりつかれてしまっていた。

 次は長雨。梅雨明けが8月上旬にずれ込んだ分、開花前の日照時間がとても少なかった。開花に至るまでに必要とされる、のべ日照時間があるらしい。長雨の割には開花時期としては例年通りと、胸をなで下ろしていたところ、稲刈りの段になって問題が分かってきた。しかも、一般的な作況指数等として触れられることのない、部分で。
 次に出てくる話題も絡むが、手刈りをしてみたところ、藁束にコシがなく、ぽきぽきと簡単に折れてしまうのだった。いつものように束ね・括りに使うような、コシの強い藁ではない。つまり考えてみるところ、長雨後にかろうじて花を咲かせたために、茎や葉にまわるはずの養分が不足し、藁が細ったのでないだろうか。梅雨明け後は今度は極端に降水が少なく、よく実ってくれたというのが正直な感想。
 そして実りと収穫の9月中旬。田の側を歩くと、香ばしい稲の香りがいかにもおいしそうに漂ってくる。

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 匂いにつられてか、招かざる客、イノシシの侵入跡。高くした波トタンをも飛び越えて、多いときには3頭来ていたことも…。幸い若く中型のものだったので、強烈なLED懐中電灯の光には退散。2〜3時間おきにはまたやってくるので、熟睡もできずに一晩中トタンにぶつかる音に警戒。もちろん、トウガラシ・ニンニク・木酢液ペーストを自家製して撒いたり火薬の匂いをつけるための爆竹や煙幕を焚いたりと他の対策もしたものの、相手も空腹にごちそうで必死。キツイ数日間を過ごした。

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 少しでも収穫を先延ばしして稲を熟させるため、イノシシに倒された株を集めてこんな風に括り、立てておく。それもできない株は、踏みつけられて土だらけになってしまったのを払って、早めの手刈り。
 こうした奮闘の後、9月中旬に稲刈り。相変わらず、刈りと括りだけの歩いて操作するバインダーという機械のため、一束ずつを人の手で集めて積み上げ、ハザに掛けていく。前述の通り稲藁が軟弱でよく折れ、落ち穂の多かったこと。(ミレーの世界さながらの落ち穂拾いは、一番キツイ作業)そし今年も手伝いに駆けつけてくれた人が4名。2人ずつ2日と家族のみの日が2日の延べ4日間で稲刈りハザ掛け終了。掛け終わってみると、毎年掛けるスペースの2割が空いている。茎が細かったため、多い本数でくくられて重い藁束だったが、収穫量としては、平年並みといったところか。しかし、カメムシにやられていない分きれいで、味の落ちる粒が少ないので、(苦労も多かったせい?)「おいしい」と声が出てしまったのかもしれない。

 台風のご報告は、また後日。全体において、直撃だった割には少ない被害で済んだと思う。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
イノシシで思い出す事
最北端さんが稲作りに大変な毎日を送っておられたことが伝わって来ます。日本人は農耕の民として昔からイノシシの害に悩まされ稲や農作物を守って来ました。お猿さんの住む守山区上志段味にもシシ塚があつたそうです。シシ塚とは野添川から大矢川まで大久手池の堤防を利用しながらイノシシ除けの土手を作り所々にイノシシを落とす大きな落し穴を作ってあつたそうです。穴の深さは2mぐらいあったそうです。残念な事に今は埋められて平地になってしまっています。
そんな事を思い出しながら読みました。
東谷山のお猿さん
2009/10/17 15:07
こんにちは。
長文をお読みいただきありがとうございました。おかげさまで、苦闘もありましたが無事収穫することができ、何軒かの家族に、少しずつ味わっていただけるまでこぎつけることができました。お声掛けありがとうございました。
今年のイノシシ被害は、軒並みあちこちで続き、早めと言っても最後まで残っていたうちの田に、イノシシたちも目をつけたのでした。追い払われた後の、フゴフゴとブタによく似た鳴き声を悔しそうにあげながら移動していく真夜中のイノシシたちに、野生の驚異を実感したのでした。
そんな被害をきっかけに、稲作を諦めてしまう家も少なくないのがとても残念です。山間地で自家用程度の量しか作れず、大型機械もはいれないため、「買った方が安くて気楽」と思ってしまうのです。
お猿さんのおっしゃるように、こちらでも獣害にちなんだ地名はたくさん残っていますよ。地名は新しくしないで、残しておくべきですよね。
東谷山のお猿さんへ
2009/10/18 17:25

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